2007年11月30日金曜日

田尻科研シンポに寄せられた感想(その2)

N県F先生のご感想

 シンポジウムお疲れさまでした。そして、心温まる素敵な時間、本当にありがとうございました。

  N県のFと申します。当日は、勤務先のN県から、実家のあるY県に戻り、参加させていただきました。日本語教育に携わるようになってからまだ3ヶ月ですが、あぁ、教育の現場にいることができて本当に良かった!と思わせていただいたシンポジウムでした。私のような、新米教師がもののみごとにはまっていたネガティブスパイラルから、一気に引き上げていただいた気分です。教科書や、進度にとらわれるのではなく、きちんと自分の前にいてくれる学生を見るという、当たり前のようで、忘れかけていたことに気づかせていただきました。

 今後の教師生活がますます楽しくなりそうです。3年半のブランクを経て復帰できた日本語教育の現場で、切磋琢磨しながら、学生と共に進んでいける自分でありたいと思います。

 先生方の今後ますますのご活躍を心からお祈りしております。日本全国に活力を与えてくれる今回のようなシンポジウム、どんどん開催してください。よろしくお願いいたします!!!




H県K先生のご感想

田尻科研シンポジウム関係者の皆様


 H県のKと申します。
 11月24日(土)の「田尻科研シンポジウム」では大変お世話になりました。メールでの申し込みから、当日までの温かいアドバイス、そして、当日の会場での動き、お茶等の準備、ありがとうございました。参加者には見えにくい部分ですが、大変だったここと思います。おかげさまで全国からの参加者が充実した思いで帰ることができました。

 簡単ではありますが、私なりに講座をまとめてみました。
 以下、様子をシンプルでありましが、ご報告いたします。


【大津由紀雄先生】
 「田尻実践における文法の扱い方を斬る!」

(1) 講座開始時菅先生の写真登場。「うるさいですから落としましょう」(笑いでつかむ)
(2) 文は、本来3次元構造。これを1次元構造(語順)として提示している。
(3) 田尻実践は、誰にでもできるものではない。表面的な模倣ではなく、次のことを磨きましょう。
 ◆言語感覚 ◆分析力 ◆創造力/想像力 
 ◆好奇心とサービス精神(つまり、「子どもの心」)
(4) 母語の仕組みと働きに関する知識を豊富に持とう。(日本語との対比)




【柳瀬陽介先生】
 「何がよい英語教師をつくるのか」

(5) 学ぼうと思ったとき、自分に関係するものしか取り込めない。(予備知識の必要)
(6) 田尻先生は、多彩な声:方言、直接話法、シームレスな日英、ジェスチャー
(7) 田尻先生の反応:正誤だけでなく、ようやった、どうした?わかる、オモロイ。
(8) 田尻先生の英語力アップは、シャドウイングと英作文の添削による。
(9) 自分を崩壊させず、コミュニケーションを継続させ、自己改革をしよう。



【横溝紳一郎先生】
 「田尻実践に出会ってしまった私たちはどうすればいいの?」「ライフヒストリー」 

(10) 田尻先生が育てたい生徒
  ◆自分の言動に責任を持つ 
  ◆地域や社会に建設的な働きかけができる 
  ◆心が豊か)
   →そのために、「コミュニケーション能力」と「社会性」を身に付けさせるのが、教育。
(11) 田尻先生の生後から、現在までを写真や動画で紹介。80時間もかけて作成された。



【田尻悟郎先生】
 「田尻の授業をちょっと体験してみます?」

(12) 楽しめば勉強が勉強でなくなる。学問を楽しむことをおそれてはいけない。
(13) 教師を育てることでより多くの生徒を救いたいという思い。
(14) 今まで知っていたことに戻ることが大切。「今まで知っていたけど、あぁ、そういうことなんだ」と思うと楽しい。講座開始時も、文法に関する「へぇ~」で聴衆を引き付けた。(volley:バレーとボレー、hook:フックとホック、ヘボンとHepburn等)
(15) できそうでできないが、もうちょっとがんばればできそうだというものに燃える。
(16) ちょっとした脱線・小ネタでおもしろいと思わせる。10~15分に1回入れていた。
(17) プレッシャーを下げる配慮。「言いたい人・言える人は言って。そうじゃない人はマイクを渡して」「はい、ドラえもん。(耳横に指先を置き、選択肢の番号を示す)
(17) 授業は生徒主体。生徒の気持ちに合わせて内容も変える。(数ヶ月先の授業とも)
(18) 困らない人生などない。できないことだらけ。だから一つずつできるようになることを楽しもう。笑えるっていい。気にしないことも大切。
(19) 今日の学びをリストだけで終えない。原理・一般性を見つければ広がる(大津由紀雄先生)
(20) 「教育ってこんなに可能性があるんだ」(春原憲一郎先生)


 以上、内容全般でなく、特に印象に残った内容、言葉、プレゼン方法を報告しました。おそらく先生方が言われた事と正確ではないことがあるかもしれません。自分の頭の中で整理できたことをお伝えしました。しかし、本当に、ワクワクしながら目からウロコの講座でした。ありがとうございました。

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