2012年7月4日水曜日

達セミin広島(講師:胡子美由紀先生・園元恭子先生)に参加した学部生SS君の感想



以下は学部生SS君が、7月1日の英語教育達人セミナーin広島(講師:胡子美由紀先生・園元恭子先生)に参加して自発的に書いた文章です。彼の許可を得てここに転載します。SS君の心に火をつけてくれた胡子先生、園元先生、そして達セミ文化を支えている皆さんに心から感謝します。


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日曜日に胡子先生、園元先生の達人セミナーに参加しました。参加できなかった人が少しでもその内容を知ることができたら、という思いでここに書かせていただきます。




■胡子先生と園元先生に共通すること

これは達セミの内容というより、まず私が個人的に感じた講師の先生方の人柄についてになるのですが、私は彼女らは2人ともぶれない“軸”を持っていて、それを中心に授業を行っているということを感じました。そしてその“軸”というのが、2人とも「生徒の人間形成のための英語教育」でした。

胡子先生は生徒を“みる”ことや生徒理解が大切と言われ、LOVE(Listen carefully, Open my heart to you, Volunteer to help you have great confidence, Enjoy 1-1 together)という方針を持っているそうです。胡子先生がいうから深い言葉だと思います。私は昼食会でたまたま先生の横になり、お子さんのことから授業に対する姿勢まで様々なことをお聞きできたのですが、授業に関して先生は「私が生徒に教えられることは一つも、ないんですよ。『教えてる』って時点で生徒が『学んでる』ことにはならないじゃないですか。英語を学ぶのは生徒自身なので、それを精一杯手助けしているだけで、『教えて』はいないですね。」とおっしゃっていました。これまた先生の口から聞くと、とても深い言葉でした。

園元先生は“親業”という教育理念に精通した方で、「生徒との信頼関係を築くための具体的な方法」について「教師の話し方」と「聞き方」という観点から講義を聴きました。それと英語教育とのつながりや、その具体的な活動なども学び、「人間形成のための英語教育」ということがわかってきました。



■胡子先生のten-rules

胡子先生はface-to-face(ペア活動)の際、生徒に意識させるten rulesという決まりを作ったそうです。それは相手の目をみる、声の大きさ、発音(先生は中1の夏まで教科書を使わず、音声指導を徹底するそうです。)、笑顔、、、など10つのruleです。人とのコミュニケーションにおいて一番大切な部分を授業の中で徹底しているなあと思いました。



■生徒は英語を(   1   )と思っている。

ちょっとした心理テスト?のようなものなので、ぜひ考えてみてください。

・・・(1)に何といれましたか?これは実は教師(自分)が英語をどう捉えているかを表すものだそうです。だから例えば「受験教科」と入れた人と「楽しいもの」とか「コミュニケーションツール」などと入れた教師の授業は、その方針が変わってくるそうです。私はまさに「受験教科」といれた人間なのですが、数年前までのありふれた英語授業の形態で英語を学んできた人はそう答えてしまうのではないでしょうか。この自分の今の認識がやはり偏っていて、これは修正すべき、認識を新たにすべきだことだと思いました。



■授業を通して(   2   )。

胡子先生はここに「生徒の可能性を伸ばす」といれるそうで、これに通ずるのが先ほどのten rulesやLOVEなんだなと思いました。


■胡子先生の授業構成

先生は帯活動を20分間するそうです。「基礎力(語彙、発音、言語構造理解、音読・暗誦)は地道な活動でした培えない。」とおっしゃっており、これは昼食会で聞いた話ですが、胡子先生は学生時代体育会水泳部で、そこで培った体育会魂は今の授業形態にも影響しているそうです。だから基礎力は一朝一夕でつくものではないと体感しており、それが帯活動に通じているんだと思いました。



■園元先生の<主語はわたし>

授業中に寝ている子や、私語が目立つ子に対してどのように対処するか、ということを教わりました。対処法として「私語はやめて」「授業中に話したらダメだ」「こらうるさい」といった類の、<あなたメッセージ>は効果がなく、信頼関係も築けない。それに対して「先生は~」「おれは~(準備してきた授業を終わらせたい)」など<主語をわたし>にすることが大切ということでした。先生曰く、「今若い子が自分の感情を表現できず人を刺したりしてしまうのは、感情を言語化できないから」だそうです。だから生徒に言語化できる能力をつけるには、まず教師が“キレる”“怒りのままに叱る”のでなく、(例えば私語を聞いて)生じた感情、考えを述べることが大切ということでした。


他にも学んだことはありますが、割愛させていただきます。最後に達セミに関してですが、本やDVDじゃなく、直接面と向かって話を聞かないと分からないことがあるんだなあと体感しました。今回の胡子、園元両先生方の人格や持っている“軸”などは直接会わないと感じることができないものでした。思っていたより少人数で講義が行われ、昼食会では先生のプライベートまで聞けてしまう達セミはすごいです。こんなに多大な影響を受けるものだとは思っていなかったので、今回は参加して本当に良かったと思っています。機会がある度積極的に参加したい(すべきだ)と感じました。

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